ロシアのウクライナ侵攻
私たちが資産を守るために今すべきことは? 衝撃的な出来事が起こりました。ロシアがウクライナに侵攻。軍隊を派遣したとか、あまりにも信じられない映像が届いています。日に日に事態は深刻となり、ミサイル攻撃も。SWIFTからのロシア排除など、世界中から経済制裁がなされており、日本も例外ではありません。他方、天然ガス、石油などの天然資源の価格はこれまで以上に高騰することが予想されています。 このような状況において、もちろん一番心配なのは、戦地にいる人たちの命の安全。私も最 新のニュースから目が離せず、一日中パソコンから離れることができずにいます。クライアン トの皆様からは、ポートフォリオはどうするべきかとの質問が相次いでいます。 少しこの状 況について考えてみます。 バイデン大統領は、米国とその同盟国がロシアに対して「厳しい制裁」を科すと報道陣に断言しました。実際、世界は欧米の制裁に関する続報を待っている状態のように感じます。投資に関していえば、このような時こそ、投資家は広い視野と冷静な態度を保つことが肝要です。ウクライナ危機の中で、米国の金利上昇を回避できるようなバランスの取れたポートフォリオを作ること、作るように努力することが大切です。 何が起き、金融市場にどんな影響を与えているのか ロシアは2日、隣国ウクライナに対して相次いでミサイル攻撃を開始し、地上軍も投入しました。その結果、債券利回りと世界の株式は急落し、エネルギー価格と安全資産も上昇し続けています。首都キエフをはじめ、ウクライナの主要都市、主要空港を含む軍や国境の重要な司令部で大規模な爆発が発生しています。ロシア兵が黒海の国境に上陸したと伝えられ、ウクライナのゼレンスキー大統領は、国全体に戒厳令を敷きました。 現在、アジアの主要指数はすべて下落しています。STOXX50先物は3.6%、ナスダックは2.4%下落しました。他方、金は1,943ドル/オンスまで上昇し、原油価格は跳ね上がり、7年振りの高値になっています。 これから何が起こるのか。 ロシアの攻撃が始まってからの西側諸国のロシアに対する制裁は、当初比較的限定的な制裁で した。当初の戦略は、ロシアに交渉を再開させるインセンティブとして、また紛争をエスカレ ートさせないための抑止力だったといえます。 バイデン米大統領はその後、米国とその同盟国 ...