+66 09-7373-5757

不動産を扱うファンドに投資したい

 不動産が好きだけど、不動産は非常に高額で、一般の投資家が投資するのはなかなか敷居が高いことが多くあります。そのような投資家のために、REIT(リート)というファンドがあります。

リート(Real Estate Investment Trust = REIT)とは、小口投資家でも様々な不動産(主に商業施設やオフィスビル)に投資できることを可能としたファンドです。

米国では、1960年に取り入れられましたが、日本では、2001年にようやく解禁となりました。日本国内では、東京証券取引所に上場され、誰でも投資できる公募の投資信託、「J-REIT」に対し、私募ファンドの「不動産投資ファンド」の主に2種類存在します。

リートのメリットとデメリット

1 少額から様々な不動産に投資できる

投資家から集めた資金と銀行など金融機関から借り入れた資金で、オフィスビルやマンションを始めとする不動産などに投資し、投資割合に応じて、投資家に売買益や賃借料などの収益を分配するファンドです。投資家への配当は、不動産からの賃貸収入が基となるため、比較的安定した収入源となっています。

オフショアのリートの場合、投資効率が悪くなることから、分配型ではなく、複利運用を基本とした累積型が一般的です。

2 賃貸収入がなくなった場合、安定的収入が得られなくなる

テナントがその投資先物件からいなくなり、賃貸収入がなくなった結果、安定収入が得られなくなってしまうということです。これは、投資先を決定する投資会社の投資先物件の選定基準や、所有物件の開示情報を吟味することで、リスク低減を図ることができます。

3 価格変動リスク

マーケットに付随した価格変動リスクです。不動産投資信託には上場されているものと、上場されていないものがあり、上場されているものは、金利や景気、株価の動向で、REITの価格が決定されるようになり、相関性が高まる傾向にあります。これは、上場されていない不動産投資信託を選択することで回避できます。

4 すぐに現金化できない

REITは、不動産(流動性の低い資産)に投資をするため、株や債券のようにすぐに現金化できないという流動性リスクが伴います。通常、解約に応じるために、ファンド内に数パーセントほどのキャッシュポジションを保有しますが、金融危機時に見られたように、想定外の解約請求が一度に入ると、保有している不動産を売却、もしくは金融機関からの借入れを行って対応しなくてはならなくなってしまいます。金融危機時には、貸し出しを行う金融機関もなく、不動産価格も下落した上に買い手がつかないという状態に陥ったため、ファンド売買を停止、制限する措置をとるファンドが続出しました。