+66 09-7373-5757

最新の記事

今さら聞けない でも気になる PEファンドってなに?

こんにちは、日本ウェルスマネジメントのリチャードです。

「PEファンドという言葉を最近よく聞くようになりました。どんなもので、どんな投資メリットがあるのですか」というお問い合わせをいただきました。

ご質問お寄せいただきありがとうございます。良い質問でね。

今日は、PEファンドの特徴と、私がPEファンドを投資先として選ぶポイントをお話したいと思います。

PEファンドってなに?

まず、PEとは、プライベートエクイティ(Private Equity)のことで、プライベートエクイティ(PE)とは、広義だと「未公開株式(未上場企業の株式)」を意味していますが、投資の世界では、未上場企業の株式の取得·引受を行うことが「PE投資」と呼ばれます。

実際には、次の2つに分けられることが多いです。

  1. ベンチャーキャピタル投資:立上げ期のベンチャー企業への小規模投資
  2. プライベートエクイティ投資:成長·成熟期の企業への大規模投資

未上場企業は、文字通り立ち上げから上場直前までの企業を指すため、規模や成熟度は非常に幅広いものがあります。

ちなみに、未上場企業の株式へ投資をするファンドのこと「PEファンド」といいます。

PEファンドは何をしているのか

PEファンドは、投資家(機関投資家や年金基金、事業会社、個人など)から資金を集め、ファンド運用会社のファンドマネージャーが、成長しそうなプライベートエクイティ投資先を発掘して投資を行い、投資先の企業価値を高めてから株式公開(IPO)やM&Aによる売却で利益の獲得を目指しています。

最近は、日本でもPEファンドが増えてきて、就職先としても人気が高まっているようですね。

PE投資を理解するには、PE投資を受けるサイドのことを考えよう

PE投資を受ける企業の目的は、中小企業と大企業で異なることが多いですね。

中小企業の場合は、PE投資によって、短期的な資金繰りの改善が期待できることは当然のことながら、PE投資運営会社から、経営改善のためにコンサルを受けることが多いです。そのため、経営のプロフェッショナルから経営のノウハウを獲得することが期待されます。

PEファンドの最終的な目的は、上場やM&A、売却による利益の獲得であるため、投資対象になれば上場の準備やM&Aのためのサポートも期待できます。

経営者の高齢化、後継者不足の救世主として期待されるPEファンド

また、あまり知られていないPEファンドのメリットとして、経営者の高齢化や後継者がいない経営者へのサポートといった点が挙げられます。

近年、日本の中小企業の課題の1つに、経営者の高齢化と後継者不足が挙げられています。PE投資を受ける企業としては、PEファンドが、経営支援を受けながら、彼らの事業承継問題に一緒に取り組んでもらえるパートナーになることが期待されているのです。

例えば、宇宙ステーションに欠かせない部品を作っているような、素晴らしいけれど、高齢の職人的な経営者と数人が経営を支えているような会社、想像できませんか。こういった会社が、後継者がいないことによって事業をたたまざるを得ず、その技術も消えてしまう。こういったことは非常に残念だと思いませんか。

PEファンドはこういった課題を克服する可能性があり、私もとても注目しているんです。

他方、大企業の場合は、子会社を親会社から独立させて経営移行することを目的とするケースが増えています。近年、日本企業は多角·分散型の傾向があるように思います。全ての事業に十分な資金を投じることが難しい場合もありますが、PE投資によって子会社を独立した経営体制に移行することで、さらなる発展が期待できます。

PE投資の流れ

ファンドを通じたPE投資の一般的な流れと内容は以下です。

ステップ1 資金調達(ファンドレイズ)···ファンド運営者(GP)がPEファンドを組織し、投資家から出資を募る

ステップ2 投資(ソージング·エグゼキューション)···投資先を選定し、未上場企業へ投資する

ステップ3 運用(バリューアップ)···企業価値の向上を目指し、経営課題解決などに取り組む

ステップ4 投資回収(イグジット)···投資先の売却を行い、PEファンドが投資を回収する

ステップ5 収益分配 ···資者へ収益を分配する。

PE投資の期間は、当然ファンドの種類によっても異なりますが、経済産業省は、ベンチャーキャピタルだと5~10年、バイアウトファンドだと3~5年が標準的としています。

企業の成熟度によって異なるPEファンドの役割

冒頭でも触れたように、PEは、立ち上げから上場に至るまでの企業を指すため、企業には立ち上げから安定期·成熟期·上場準備期など、様々な段階があります。

立ち上げから成長期のPEへの投資は、特にベンチャーキャピタルと呼ばれています。

PEファンドは、出資して株式を取得し、将来的に投資した企業が株式を公開(上場)した際に、株式を売却することで利益を獲得することを目指します。

ベンチャーキャピタルでは、投資先の企業への出資と同時に、経営コンサルティングを行い、その企業価値の向上を図るのが一般的です。

ベンチャーキャピタル投資の場合、成功した時に得られる利益は大きいですが、場合によっては、上場できず、出資金の回収が全くできないといったリスクがある他、投資期間が長期になる傾向があります。

投資先となる企業にとっては資金調達できるという点で大きなメリットがありますが、投資する側にとってはハイリスク·ハイリターンの投資と言われています。

他には、バイアウトファンドと呼ばれるものがあります。バイアウトファンドは、ある程度成長した企業の株式を取得して、経営者とともに経営に参画しながら、企業価値を高めていきます。そして、企業価値が高まった段階で、株式を売却して利益の獲得を目指す手法となっています。

スタートアップから順調に一定の規模まで成長したけれど、あるときから伸び悩む企業ってありますよね。バイアウトファンドは、こういった伸び悩んでいる会社が伸び悩んでいる要因を分析し、それを排除して、企業価値の向上を図っていきます。投資期間は、ベンチャーキャピタル投資に比べて短期間になるのが特徴です。

こういった意味で、ベンチャーキャピタルよりローリスクであることが多いといわれています。

PEファンドはハイリターンだと思い込んで投資を始める方が多いようですが、私がPEファンドに投資をする最大の理由は、「分散投資」です。

PEファンドのリスクやリターンは、個別にファンドを見て、分析してみないと何ともいえません。ただ、自分のポートフォリオに、PEファンドを入れることは、私はとても賢いポートフォリオの作り方だと思っています。

一度、ポートフォリオを一緒に考えてみませんか。

お気軽にお問い合わせください。

Leave a Comment

最新の記事