こんにちは、日本ウェルスマネジメントのリチャードです。
最近、「SDGs」や「サステナブル投資」といった言葉を耳にする機会が増えました。その中でも、本当に直近で注目されているキーワードの一つが 「循環経済(サーキュラー・エコノミー)」 です。
これは、これまでの「作って→使って→捨てる」という直線型経済(リニア型経済)から、「資源を無駄なく使い、何度も循環させる」経済モデルへの転換を意味します。
一見、環境問題の話のように思えるかもしれませんが、実はこれは 私たち投資家にとっても大きな意味を持つテーマです。
環境問題に取り組む企業は、今後ますます評価され、資本が集まりやすくなります。
今回は、「循環経済とは何か」、そして「投資家としてどのように向き合っていくべきか」について、やさしく解説していきます。
循環経済とはなにか?
循環経済とは、簡単に言うと、「廃棄物を出さずに、資源を使い続ける経済」のことです。
たとえば、以下のような取り組みですね。
- 製品をリサイクル・再利用しやすい設計にする
- 修理やアップグレードが前提の家電製品
- 廃棄された服を素材として再生するファッションブランド
- 食品廃棄物から堆肥を作る仕組み
従来型の経済モデルでは、原材料を大量に採掘・製造・消費し、最後はゴミとして廃棄してきました。しかし、限られた地球資源や環境負荷の増大により、このモデルはすでに限界に達しつつあります。
これからの時代は、「廃棄を最小限に抑え、資源を社会全体で回す」考え方が求められています。
このような循環の仕組みをビジネスの中に取り入れる企業こそが、次世代のリーダーとなっていくのだと私は考えています。
なぜ今、循環経済が注目されているのか
こ循環経済への注目が高まっている理由は、主に次の3つだと思います。
① 環境負荷の深刻化
気候変動やプラスチック問題、水資源の枯渇などが世界規模で進行しており、対応が急務となっています。
② 規制と政策の変化
欧州を中心に、循環経済を促進する法律や指針が急速に整備されており、世界の企業は対応を迫られています。
③ 投資家の意識の変化
ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視する投資家が増え、循環経済に取り組む企業が資本市場でも評価されやすくなっているのです。
つまり、循環経済は「環境に良い」だけではなく、「ビジネスとしても有望」であり、投資対象としての魅力が高まっているのです。
投資家にとってのチャンスとはなにか
循環経済の拡大は、投資家にとって新たなチャンスを意味します。
たとえば、以下のような分野に注目が集まっています:
- リサイクル技術を提供する企業
- 再生可能資源を原料とする製造業
- 製品ライフサイクルを延ばすサブスクリプション型サービス
- 食品ロス削減やバイオマス事業
こうした企業は、今後の規制強化や消費者の意識変化によって、ますます需要が高まり、成長が期待されます。
さらに、大手グローバル企業(Apple, Unilever, IKEAなど)も循環型モデルへのシフトを進めており、関連企業やサプライヤーへの投資も有望です。
ポイントは、「環境配慮=コスト増」と捉えるのではなく、環境配慮=ビジネス競争力の源泉と考えること。
循環経済に積極的な企業は、今後の市場で生き残り、価値を高めていく可能性が高いのです。
一般の投資家はどうやって関与すればいいのか
では、みなさんのような個人投資家は、循環経済にどう関わっていけばいいのでしょうか。
無理なく始められる方法は以下のようなものがあります。
● ESGファンドへの投資
ESG(環境・社会・企業統治)に配慮した企業に投資するファンドは、循環経済関連銘柄を多く含んでいます。
自分で個別企業を選ばなくても、テーマ投資として分散しながら関わることができます。
● グリーン債・サステナブル債
環境や社会課題に取り組むプロジェクトの資金を目的とした債券です。リスクを抑えつつ、間接的に循環経済を支援できます。
● 投資先の企業情報を「見る習慣」
環境レポートやCSRレポートを確認し、企業のサステナビリティ姿勢に注目するだけでも、投資判断の質が高まります。
● IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)との連携
タイにいながらも、信頼できるIFAと相談しながら「自分の価値観に合った投資先」を選ぶことが可能です。日本語対応なら安心です。
循環経済は「一部の企業の話」ではなく、「私たち一人ひとりの投資の選択」で後押しできる未来の仕組みなのです。
地球の未来のために、投資でできること
循環経済は、環境問題への取り組みであると同時に、これからの経済成長の主軸のひとつになろうとしています。
短期的な利益を追うだけでなく、長期的な視点で持続可能な社会を支える投資が、これからの時代にはますます重要になっていきます。
私たちの会社では、タイ・バンコク在住の日本人投資家の皆さまに向けて、「どのような形で循環経済に関われるか」を一緒に考え、最適な商品やプランをご提案しています。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
未来を支える資産形成を、私たちと一緒に始めてみませんか?